みなさんこんにちは、勝沼歯科医院の堂前です。

さて今日は当院に検診で通っていただいている方にはお馴染みのPMTC（機械的歯面清掃）についてお話ししたいと思います。
そもそもPMTCというものは、略称のことで「プロフェッショナル・メカニカル・ティース・クリーニング」のことを指します。
歯磨きをしていても、すでに歯に定着して個人では落とすことの出来ない汚れや、プラークの元となるバイオフィルムを歯科医師、歯科衛生士が専門の機器や技術を使って除去することです。

バイオフィルムとは、微生物が固形物の表面にフィムル状の塊を作って存在するものです。バイオフィルムは細菌の出す分泌物のフィルムに覆われているために抗生物質が効かないことが問題になっています。歯面に付着した細菌は、時間の経過とともに数を増やし、小さな集団（マイクロコロニー）になります。この細菌の集団がさらに増え分泌物に覆われて、フィルム状になり歯面に強固に付着するオーラルバイオフィルムになります。この歯ブラシでは落とせないバイオフィルムの除去に最も効果的なのがPMTCです。

当院では専用のラバーカップと、クリーニングペーストを使用して行います。主に使われるものは、コンクールのクリーニングジェルとプロフィーペーストのグラッシという研磨剤です。

コンクールのクリーニングジェルは、1本でステイン除去から仕上げまで行うことができます。
従来のPMTCペーストは、粗研磨で歯面が粗造になるため、仕上研磨で滑らかに整える必要がありました。クリーニングジェル<PMTC>は、汚れを吸着する高機能シリカを配合し、歯面に負担をかけずに清掃するため、仕上研磨が必要ありません。ワンステップで行うことができるため、長期的メインテナンスでPMTCを繰り返しても、歯面への負担が少ないため安心です。

 

次に使われることの多いグラッシですが、これはフランス語で油絵の伝統的な技法から名前が来ています。輝きと深みを与える効果があることからその名前がつきました。こちらの研磨剤の主成分は真珠岩です。この特徴として初めは角が尖っているコンペイトウのような粒子ですが、研磨すると角が丸まってきます。そのため仕上げまで一本の研磨剤で行うことができます。

これらの処置を行うことで、虫歯の予防はもちろんのこと、歯周病対策にも非常に効果的です。
また、口臭対策や、歯の健康に役立つ方法としてもPMTCは重要な役割を果たしています。

 

みなさんもぜひ歯科医院の定期検診でPMTCを受けてみてください！

これからもっと寒くなりますので、体調管理には十分に気をつけましょう(^^)