風疹の大流行

みなさん、こんにちは。
勝沼歯科医院の勝沼隆之です。

5月も半分を過ぎましたが、ここ最近は気温も上がり日中は暑いくらい日が続いていますね。
テレビや新聞でもとり上げられているため、ご存知の人も多いかもしれませんが、現在風疹が大流行しているようです。
風疹と診断された患者さんは今年に入ってから5000人を超えており、これは去年と同時期の34倍にあたります。
特に4月以降はその勢いが増してきているということです。

主な症状は、発熱とその翌日くらいに小さくて細かい発疹が顔から出始め、全身に一気に広がります。
また、耳の後ろや後頭部のリンパ節が腫れて、痛むこともあります。また目が充血したり関節痛を訴える人も多いということです。
大人の患者の3割に、39度以上の高熱が出たという報告があります。
また、風疹は患者の咳や会話で菌が飛び散る、いわゆる飛まつ感染で広がっていきますが、風疹患者は発疹が出る前後1週間ほど風疹ウイルスを出しているということです。
風疹の感染力は比較的強く、免疫がない人の中に患者が1人いた場合、インフルエンザは1〜3人であるのに対し、風疹は5人〜7人に感染すると言われています。

風疹の感染に特に注意をしなくてはいけないのは妊婦さんです。
妊娠20週頃までの女性が風疹ウイルスに感染すると、おなかの赤ちゃんが目や耳、心臓に障害が出る「先天性風疹症候群」で生まれる可能性があります。その確率は妊娠初期に感染するほど高く、妊娠1か月では50%以上、2か月で35%、3か月で18%、4か月で8%というデータがあるようです。
妊娠していることに本人や周囲が気づかず、「無警戒」な時期に感染してしまうおそれもあるのです。
また、上記記載のように風疹ウイルスは、潜伏期や治ったと思ってからも感染力があるわけですので、それを理解し周囲の人たちも気をつけていく必要があります。

この大流行での風疹患者の8割は男性だということで、その大半が20代~40代の人たちです。
この理由としましては、この年代の人たちが子供の頃、風疹ワクチンが予防接種の対象でなかったり、対象でも受けていない人が多いからのようです。

また、現在の子供たちはワクチン接種を2度受けることになっていますが、現在23歳以上の方は1度の摂取しか受けていません。
特に妊娠を考えられている方には2度目の摂取を受けることを専門家は勧めています。(妊娠されてからの接種はできません。)

ちなみに、このようなウイルスによる感染疾患も奥お口の中の衛生状態がその感染率に関係するといわれています。
私たちは私たちに出来る事をし、皆さんに情報を伝えて行きたいと思います。

何か不安なこと、気になることがあればお気軽にご相談ください。

よろしくお願い致します。