みなさん、こんにちは。
勝沼歯科医院の勝沼隆之です。
ここ数日はあの暑さから一変、とても涼しくなり、一気に季節が進んだ感じがしますね。
季節の変わり目で、体調を崩しやすい時期です。体調を崩されていませんか?
先週末は大阪で日本口腔インプラント学会の全国大会が行われました。
勝沼歯科医院の常勤ドクターも全員参加してきました。
今回のメインテーマは『インプラント患者目線での安心医療とは』でした。
現在の基となるインプラント治療が行われ始めて、およそ50年。近年では広く認知されるようになりました。
この50年の間には様々なタイプのインプラントが開発され、それと同時にインプラント治療の幅と質を向上させるための数々の技術が生み出されてきました。それらの積み重ねにより、インプラント治療は今やかなり予知性の高い治療法であります。
では、今後はさらに何を高めていく必要があるでしょう?
まず一つ目は正しい診査と診断をすることです。
どんなにくっつくインプラントを用い、どんなに優れた技術を身につけたとしても、最初の診断で間違えを起こしてしまえば、元も子もありません。
昔ほど特別な治療というイメージが無くなってきており、それは良いことでもありますが、術者自身がそれに慢心せず、基本に忠実に診断をするべきだと思います。
二つ目は、患者さんへの説明です。
これもインプラントが一般的な治療のになってきた現在、術者側の説明しなくても分かるだろうという思い込みが、後々のトラブルに繋がるということが多く存在するようです。
当院では治療方法の提案をするときは必ずカウンセリングの時間を設けておりますが、今後とも分かりやすい説明とコミュニケーションを心掛けていきます。
そして三つ目はアフターフォローです。
インプラント治療は、インプラントを埋め込んだらそこがゴールではありません。むしろそこからがスタートで、身体の一部となったインプラントをいかに長く健康な状態で維持させるか、という道が始まります。
50年の歴史の中で、インプラント治療後に起こりえる問題の数々が分かって来ました。
インプラント治療は魔法の治療ではありません。しかし決して「どうせ駄目になる」治療でもありません。
インプラントの特徴、インプラント特有の起こりえる問題やそれに対しての解決策をしっかりと認識・理解し、その情報を患者さんにも伝えていくことが重要であると考えます。
またインプラントの寿命が延びれば延びるほど、転勤や引越しにより今までのかかりつけ医への通院ができなくなることが増えてくると思われます。
例えかかりつけ医がかわったとしても、医療機関同士での情報交換ができるシステムを作ることができれば、次の場所でも変わらずフォローが受けられるようになります。 今後はそういう点も非常に重要になってくると思われます。
もちろん、以上の点に加えて新しい技術や知識を身に付けていくこともとても大切であります。
今回の学会では、新しい情報をどんどん吸収するというより、インプラント治療をはじめ医療は「患者さんのために行うものである」ということを今一度強く思うことができた、そんな学会でした。