みなさん、こんにちは!
そして、少し遅いですが明けましておめでとうございます!
勝沼歯科医院の勝沼隆之です。
本年もよろしくお願い申し上げます!
2022年始まりました!
みなさんは今年の目標を立てましたか?
勝沼歯科医院では、毎年新年の決意を様々な形で表明しておりますが、今年は四字熟語でした。
私の今年の四字熟語は“水滴石穿”
新型コロナをはじめ、今までの生活や常識が目まぐるしく変化している昨今です。
先が分からない不安・・・
一見そんな状況にも見えますし、実際大打撃を受けている業界、苦しい状況の続いている方も多い事かと思います。
ですが、こういう時だからこそ、
自分が今何をすべきか
何を成し得たいか
その想いを軸に、やるべきことに手を抜かず、一つ一つ積み重ねていきたいと思います!
さて、新年一発目のブログは、むし歯についてです!
これまでむし歯について様々な事を書かせていただいてきました。
今回はその最終回!(になる予定です)
このシリーズの初めのころに、
現在は、昔と比べて80歳以上で20本以上の歯が残っている人の割合が増えたが、むし歯の本数も増えている。ということを書かせていただきました。
このむし歯の本数が増えているというのは、実は全世代で増えているわけではありません。
具体的には、若い世代のむし歯の数は昔より明確に減ってきています。
私も学校検診に訪れると、年々むし歯の数が減っているのを実感します。
ですが、むし歯は減ってはいるけれども、気を付けないといけない時期があります。
永久歯であれば、おおざっぱに一まとめにすると、生え始めてから2年くらいは特に注意が必要です。
その理由は、
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生えたての永久歯は歯質が未熟で酸に対しての抵抗性が低い
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生えかけの状態は歯磨きするのが難しい
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奥歯の場合、上下の歯が咬み合ってくるまで、溝が深く、また自浄作用も働かないため、より磨き残しやすい。
などが挙げられます。
また、大学進学や社会人になって一人暮らしを始めるタイミングもリスクが高まりやすい時期と言えるでしょう。
食習慣をはじめ、今までと生活習慣が一変する。
今まで一本もむし歯がなかったのに、それをきっかけにむし歯が急にでき始めた。なんてこともあります。
そして、もう一つ
それは、歯周病治療の後です。
歯周病はむし歯と並んで歯の2大疾患と言われており、歯を失う原因のほとんどはこれら二つの病気です。
むし歯と歯周病。
これら二つの病気の原因には、両方とも細菌性のプラークが大きく関与しております。
しかし、むし歯に関連する菌と歯周病に関連する菌は真逆の性質を持っています。
裏と表
陰と陽
むし歯と歯周病は、まさにそんな一面を持っております。
ですから
例えば歯周病の治療をして、その結果無事歯周病が治りました。
でも安心するのもつかの間、次はむし歯に罹ってしまった。
なんてことが、頻繁に起こります。
これは、
今まで歯周病菌が優位だった口の中の環境が歯周病が治癒したことにより変化し、酸を産生するむし歯関連菌が勢いを持ち始めることがある
ということに加え
歯周病により歯を支えていた骨と歯肉が失われることで、本来骨や歯肉に覆われていた歯根が露出します。
露出したばかりの歯根面は、萌出したばかりの永久歯と同じで、酸に対しての抵抗力が非常に弱く、さらに歯根は歯冠(歯の頭の部分)のように硬くて丈夫なエナメル質がありません。
さらにさらに、加齢とともに唾液量は減少し、その結果酸を中和する唾液の緩衝能も低下する。
その結果、歯根面からのむし歯が頻発するのです。
そして、70代80代90代とむし歯も歯周病も経験されてきた方の口腔内は
詰め物や被せ物で埋め尽くされていることもあれば
歯肉が下がり、ほとんどの歯の歯根が露出していることも珍しくありません。
加齢による影響に、服用している薬の副作用も加わり唾液量は極めて減少し、手指も以前のように細かな運動が難しくなってくる・・・
その結果、高齢者のむし歯は増え続けているのです。
私は、そんな風にむし歯で苦しむ人たちを本気で減らしていきたいと考えています。
そのためには、むし歯の治療が“上手い”だけではダメです。
歯を守っていくための知識と、それを実践するシステムが必要です。
勝沼歯科医院では定期的に院内勉強会の開催、外部勉強会への参加により知識の向上・共有をし、より優れたシステム構築のため院内ミーティング等で話し合いを行っております。
今回は少し長くなりましたが、もっと詳しいむし歯の話、歯周病の話、そして予防の話について、現在小冊子を制作中です!
完成した際は、是非ご覧になってくださいね!
お楽しみに!
それでは、2022年。
患者さんに寄り添った診療を心がけて参ります。
本年もどうぞよろしくお願いいたします!!