みなさん、こんにちは。
勝沼歯科医院の勝沼隆之です。
12月に入りましたね!今日は結構寒かった!
みなさん、いかがお過ごしですか?
さて、前回までむし歯予防、特にフッ化物の使用法についてお伝えしてきました。
むし歯を予防していくためには、フッ化物を応用していくことが効果的であり、かつ重要ですが、その効果は使用法によって大きく変わる ということはご理解いただけましたでしょうか?
そしてフッ化物以外にも、むし歯を予防していくために知っておいていただきたいポイントがいくつかあります。
むし歯に関連する項目 その1 砂糖の摂り方
「甘いものばかり食べているとむし歯になるよ!」
そんな声を耳にタコができるくらい、聞いてきた方もいるのではないでしょうか?
甘いものとは、ズバリ砂糖が入っているものです。
みなさんの口の中には様々な種類の細菌がいて、みなさんと共に生きています。
そしてどんな種類の細菌が口の中にいるのかは人それぞれ違いますが、これらの細菌の中には砂糖をエネルギーにして酸を作り出す種類のものがいます。
この細菌が作り出した酸の影響を受けて、歯は溶けだします。
これらの細菌はお腹がいっぱいになるということは基本的にはなく、砂糖がくればその都度それをエネルギーに酸を作り出します。
ですから、1日1回チョコレートを食べるよりも、1日5回チョコレートを食べる方が、歯が酸の影響を受ける機会が多くなるということになります。
ということで、重要ポイント☆
砂糖の摂取頻度が上がれば上がるほど、むし歯になる危険度も向上する!!
最近では砂糖の摂取量もう蝕のリスクに関連すると言われてきておりますが、それ以上に大切なのは摂取の頻度です。
また、糖にも様々な種類があります。
例えば果物には果糖、乳には乳糖という等が含まれております。
細菌が一番効率よく酸を作り出せるのは砂糖ですが、果糖なども細菌が酸を産生する際のエネルギーになります。
ここで一つ問題です。
果物と、果汁100%のジュースではどちらの方がむし歯リスクを高めると思いますか?
例えば、りんごと果汁100%リンゴジュース。
含まれている果糖の量は大体同じくらいだとしても、両者には決定的な違いがあります。
それは、咀嚼するか咀嚼しないかです。
リンゴを食べる際には咀嚼をします。
咀嚼すると唾液が分泌されます。
唾液には緩衝能という酸を中和する能力が備わっており、この能力によって一度酸性に傾いた状態を元の状態に戻す力が働きます。
一方、ジュースの場合は咀嚼を一切しません。
むしろ水分で口の中が潤っている時、唾液はあまり分泌されなくなります。
そのため、糖を中和する唾液の緩衝能はほとんど働きません。
ですから、液体ですぐに口の中からなくなるジュースは、一見むし歯のリスクが低いように思えるのですが、実は果物そのものよりも高リスクになることが多いようです。
これは野菜ジュースなどでも一緒ですね。
100%ジュースなら健康にもよさそうだし安心だろう とジュースをマグカップにいれて水分補給をしている場合は、摂取の頻度も増加しむし歯のリスクも向上しますので絶対にやめましょう!
ポイントその2☆
果汁100%ジュースや野菜ジュースは、果物や野菜そのものを食べるよりもむし歯のリスクが向上しやすい!
お子さんやお孫さんがいる方に、参考になりましたら幸いです☆
ご質問等ありましたら、ご遠慮なく教えてください。
次回もまたむし歯についての話を続けていきたいと思います!
それでは、今年も残るところあと1ヶ月!
今年中にやりたいことはラストスパート全力でやっていきたいと思います☆
皆様も体に気を付けてくださいね。
宜しくお願いいたします!