みなさんこんにちは。
勝沼歯科医院の勝沼智彰です。
9月に入りだいぶ過ごしやすい気候になって来ましたね!
活気のある夏から、落ち着いた雰囲気の秋に切り替わるこの感じ、、良いですよね!
季節の変わり目は、スイッチがまた切り替わるといいますか、また新たな事にチャレンジしたり、自分を見つめ直すいいきっかけになるなと感じています!
さて!
今回も前回に引き続き「酸」をテーマに虫歯の予防のお話をさせていただきたいのですが
今回はちょっと変化球?一般的な虫歯とはまた違う「酸蝕症」について詳しく書かせていただきます。
まず酸蝕症とは
歯が溶ける病気は虫歯だけではありません。
食べ物、飲み物、薬剤、胃液などに含まれる酸が直接歯に触れる事で歯が溶けてしまうことがあるのです。
それを酸蝕症といいます。
実はこの酸蝕症の有病率は30%と非常に高く、注意が必要です。
酸蝕症では歯に触れる部位がダメージを受けるため、歯の咬む面や先端が欠ける、歯の根元が削れてくるといった所見が見られるほか、知覚過敏を起こすこともあります。
特に、唾液が少ない方は急速に進行するリスクがあるため注意が必要です!
前回のブログにも記載しましたが酸性度の高い飲食物を頻繁に摂取すると酸蝕症のリスクは高くなります。
日常生活の中でリスクの高い飲食物を頻繁に摂取していないか一度振り返って見てください。
また、ペットボトル1本のスポーツドリンクなどを飲む場合も、チビチビ飲むとリスクは高くなります。
酸の種類によって酸蝕症を起こす能力(酸蝕能)が異なるため、その点も気をつける必要があります。
酸蝕能に強い酸の順番は
リン酸>クエン酸>乳酸>酢酸>炭酸
の順になります。
特にクエン酸はジュース、清涼飲料水、スポーツドリンク、お酒、果物、梅干し、あめなど多くの飲食物に含まれているため、習慣的な摂取には注意が必要です。
成分表示には酸味料と記載されていることもあります。
一方、ただの炭酸水やビールはpHが4付近にもかかわらず、酸蝕能の低い炭酸しか含んでいないため酸蝕を起こさないとされています。
また酸蝕症を起こす酸はフッ化物を塗布した歯の臨界pHを大きく下回るため、フッ化物の塗布による予防効果もあまり期待出来ないといえます。
では、どのように対処すればいいのか??
今回は少し長くなりましたので次回は酸蝕症における対処法について詳しくまとめて書かせていただきたいと思います!