補綴治療について(全部床義歯編3)

みなさんこんにちは。

勝沼歯科医院の勝沼智彰です。

今回も前回に引き続き、歯を全て失ってしまった場合の治療法である全部床義歯について書かせていただきます。

今回は特に保険適応外である自費義歯についての特徴を詳しく説明させていただきたいと思います。

まず、一番分かりやすい部分としては使っている「材質の違い」があります

自費の義歯には金属のフレームを使用した金属床義歯と呼ばれる物が適応出来ます。

当院で取り扱っている金属床義歯には

1.コバルトクロム

2.チタン

3.PGA(白金加金)

と呼ばれる材質のものがあります。

それぞれの特徴としては

1.コバルトクロム

・強度に優れている

・金属床の中では最も安価

などです。コバルトクロムとは非常に強度の高い材質で、義歯などの強い負荷が掛かる装置に適した材料です。

プラスチックと比べてたわみも起こりづらいため、噛む力が伝わりやすくしっかり噛めます。

他の金属と比べるとアレルギーのリスクはあります。

 

2.チタン

・非常に薄くて軽い

・アレルギーのリスクが無い

チタンは強度が高く、非常に軽い金属です。厚みも薄く出来るため、装着時の違和感も少ないです。

アレルギーのリスクも無いため、金属アレルギーが心配な方にもおすすめです。

 

3.PGA(白金加金)

・耐久性が高い

・味覚の影響が少ない

・アレルギーのリスクが少ない

義歯に使われている金属の中では最も理想的な性質の材料と言えます。

強度、耐久性、安全性を兼ね備えており、食べ物の繊細な味も邪魔しない材質です。

 

もう一つ、自費の義歯の特徴としては人工の歯の部分の材質も違うという事です。

人工の歯はさまざまなメーカーから様々な大きさや形態のものが販売されていますが、保険適応の義歯と比べて、歯の形態や強度なども自費の義歯のものの方がより優れています。

歯の形によって、食事のしやすさや入れ歯の安定性にも差が出てきます。

前歯であれば、より審美的に、自然な仕上がりの歯を選ぶことも出来ます。

歯を全て失ってしまっている状態から、快適に食事や会話が出来るようにするためには、非常に多くの事を確認しながら、ひとりひとりに合った義歯を作っていく必要があります。

今回は、義歯の材質について書かせていただきましたが、型取りや、噛み合わせの記録方法についても今後書かせていただきたいと思います!

入れ歯だから仕方ない…と諦めずに

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