みなさん、こんにちは。
勝沼歯科医院の勝沼隆之です。
5月に入りました。気が付けば、今年も3分の1が過ぎました。
そして、「平成」から新元号「令和」へと移り変わりました。
いよいよ暖かくなってきて、自然界もエネルギーに満ち溢れてきていますね!
私はこの時期が大好きです。
さて、本題に入っていきます。
前回のブログでは、歯周病治療についてのここまでの流れを一度まとめさせていただきました。
歯周治療はいわば、家で言えば基礎工事や地盤の工事にあたります。
「基礎が大切」とは何事にも言えることですが、それは歯科治療においても同じです。
家を建てる前には通常地盤の調査を行いますが、これを行わずに家を建てていざ住み始めたらトラブルだらけ・・・なんてことになったら困りますよね。
地盤の調査は歯周組織検査がそれにあたるでしょう。
全ての歯は、もしくは埋入されたインプラントも含めて、そのすべては歯槽骨と歯ぐきに植立されています。どんなに精密な被せ物を入れても、どんなに自然感あふれるインプラント治療をしたとしても、歯周組織が病気に侵され弱っている状態では、それが長く続くことはありません。いずれ大きな問題が起こることでしょう。
ですから、被せ物をしたり、入れ歯を入れたり、インプラントを埋入したりして口腔の機能回復治療を行う前に、それを支えている歯周組織の検査を行い、その結果に基づいて基礎工事にあたる歯周基本治療をおこなうことが必要なのですね。
「ブリッジが外れちゃったから来たのに、クリーニングばかりされている」
「歯が抜けちゃったから入れ歯を作ってもらおうと思ったのに、なかなか入れ歯の治療が始まらない」
そんな経験をされたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
もし、当院でもその様な思いををされた方がいらっしゃるようでしたら、私たちの説明不足ですので大変申し訳ありません。
それには以上のような理由があるのです。
「被せ物が取れたのだからそこだけを治してほしい」
「歯が抜けたところに早く入れ歯を入れたい」
その思いはとてもよく分かります。
同じような状況になりましたらおそらく私もそう思うでしょう。
でも、その歯の被せ物が取れたり、歯が抜けたりしたということは、そこには必ず原因があります。それを追求せずに、ただただそこに埋め合わせの治療をしても再び問題を起こす可能性はとても高くなります。
私自身はそのような医療の提供はしたくありません。
もしもすぐに被せ物が入れられる状態でなければ、仮歯をいれて使っていただくこともあります。暫間的に入れ歯を作成して、対応させていただくこともあります。
そして、被せ物が取れてしまった時、すぐにその歯の治療に入るためには・・・
そうです。歯周組織が健康であれば良いのです!
土台である歯周組織が健康であれば、そこをわざわざ治療する必要はありません。
そう考えますと、定期検診を受診し、口の中の衛生状態を良い状態で保っておくことはとても有効ですね。
そして、良い口腔衛生状態を保つことが出来れば、新たに治療が必要となる可能性を限りなく低くすることにも繋がるのです。
次回はこの定期検診についてお話をさせていただこうと考えております。
それでは、今月もよろしくお願いいたします☆