世界一罹患率の高い病気 歯周病☆ ~一旦ここまでのまとめ~

みなさん。こんにちは。

勝沼歯科医院の勝沼隆之です。

 

新年度が始まりましたね!

この四月から新しい生活が始まった方、これから始まる方も沢山いらっしゃるのではないでしょうか。

進学、就職、転職、などなど。

これまでの慣れ親しんだ生活を恋しく思ったり、これからの新しい生活に不安を感じたり。

期待とともに色々な想いが錯綜する時期かもしれません。

 

きっと大丈夫です。選んだ道を信じて、頑張りましょう!応援しています!笑

 

その生活の変化が口腔や顎の状態に影響を与えることもあります。詳しくはいずれこのブログでお話させていただけたらと思います。

 

さて、本題に入っていきます。

前回は歯周外科治療についてお話をさせていただきました。

 

ここまでの歯周病治療の流れを一度まとめてみますと

 

1歯周組織検査

歯の周りの組織=歯周組織の状態をプローブという器具を用いて検査します。

歯周ポケットは歯ぐきが腫れたり、歯槽骨が破壊され足りすることで深くなります。

また炎症が起こっている場所はプロービングをすると出血してきます。

これらの検査を1本1本の歯、その全周にわたって行っていきます。

この検査の結果とレントゲンとを合わせて歯周病の状態を診断します。

 

2治療計画

歯周病の状態が把握できたなら、歯牙や咬み合わせの状態、欠損部の状態も含めて、一人一人の患者さんの状態に合わせて治療計画を立案します。

この時、治療のゴールも設定します。

 

3歯周基本治療

検査で明らかになった歯周病の状態に合わせて歯周病の治療を行っていきます。

具体的には歯周病の原因となるバイオフィルム(プラーク)や歯石の除去を行っていきます。バイオフィルムは一度除去してもまたすぐに蓄積され始めるため、患者さん自身による日々のケアが非常に重要になります。そのためブラッシング方法や食生活など口の中を衛星に保つための指導と歯を守っていくための正しい知識をお伝えしてきます。

歯周病治療に悪影響を与えるようなむし歯や神経の治療もこの時並行して行っていきます。

歯が欠損しており咬むことに不自由な場合は、仮の義歯を作ったりすることもあります。

 

4再評価検査

一通り歯周基本治療が終了したら、再度歯周組織検査を行います。

歯周病治療をしたことによって歯周病が治ったのか治らなかったのか、また治っていない部位に関しては全く良くならなかったのか、少しは改善したのか、ほとんど治ったに近い状態なのか、それらについて評価をします。

そして、治らなかった場所はなぜ治らなかったかについて考察し、その部位について治療計画を再考します。

この時点で歯周病が治っていれば、口腔機能回復治療またはメインテナンス・SPTに移行します。(詳しくは下段)

 

5歯周外科治療

歯周基本治療で治らなかった部位があり、その原因が患者さんのセルフケアに問題があるなら、患者さんと相談したうえでセルフケアの質の向上を目指します。

歯石の取り残しがあれば、基本治療と同じ方法を用いて除去します。

セルフケアの状態も問題なく、基本治療で対応できる範疇の治療もしっかりされており、それでも治らない部位に対しては計画を立て、歯周外科治療を行います。

 

6再評価検査

歯周外科治療を終えたら再度歯周組織検査を行い、状態を評価します。

 

7口腔機能回復治療

歯周治療を行い、歯の周囲組織の健康が得られたなら、ここから機能回復治療に移行します。具体的には、咬める、食べられる、話せる、本来の歯の機能、口の機能を回復させるための治療に移っていきます。

(詳しくは次回のこのブログで書かせていただけたらと思います。)

 

8再評価検査

口腔機能回復治療が終了して被せ物や義歯が入ったら、それらがうまく機能しているか、新しい歯が入ってからもちゃんと衛生管理が出来ているか、それらも含めて評価をします。

 

9メインテナンス・SPT

全ての治療が終了したら、定期検診に移行します。

定期検診には2種類あり、

病気が治り健康な状態になった方はメインテナンス

病気が残っている部位があるけど、安定しているという方はSPT(Supportive Periodontal Therapy)という風に分かれます。

(こちらにつきましてもまたブログでお話させていただきますね!)

 

病気は一度治したら、それで終わりではありません。

また同じ条件がそろってしまえば、何度でも病気はやってきます。

その条件を整えさせないために、定期検診はとても大切です。

 

これが歯周治療のみならず、歯科治療の流れです。

今までの皆さんのイメージより、だいぶ複雑でだいぶ面倒に感じたのではないでしょうか?

 

だからこそ、これからはむし歯や歯周病にしないことがとても大切になります。

 

そして今病気があったとしても、一度この流れでしっかり治療をして、そのあと再発させないようにしていくことが大切です。

 

今回はここまでの流れをまとめてみました。

 

次回は口腔機能回復治療からまたお話をさせていただきたいと思います。

 

何か疑問点などありましたら、いつでもお声がけくださいね!

 

それでは、よろしくお願いいたします☆