みなさんこんにちは。
勝沼歯科医院の勝沼智彰です。
さて、今回は前回に引き続き健康寿命をテーマに歯科を結び付けてお話させていただきます!
今回は口腔機能低下症についてです。
まず、この口腔機能低下症とはどのような状態の事を言うのでしょうか?
口腔機能低下症の症状として
1.口腔内の微生物の増加
→誤嚥性肺炎のリスク
2.口腔乾燥
→虫歯や歯周病のリスク
3.咬合力の低下
→摂食困難
4.舌や口唇の運動機能の低下
→摂食困難
5.舌の筋力低下
→摂食困難
6.咀嚼や嚥下 機能の低下
→摂食困難
などが挙げられます。
原因としては、加齢や全身疾患なども影響しますが主として歯を失う事によるものが多いと考えられます。
これらの事はそれぞれが影響しあって負のスパイラルを作り出します。
咀嚼機能や舌の機能が低下すれば唾液の量も低下しますし、誤嚥(食べ物を飲み込んだ時に食道ではなく肺に入ってしまう)のリスクも高くなります。
更に口の中が乾燥していれば口腔内の微生物が増殖し虫歯や歯周病の、リスクも上がり更に歯を失う…
食べる事が困難になれば、低栄養状態により免疫の低下や骨格筋の衰えによる歩行困難
さらには免疫が低下した状態で誤嚥性肺炎を招いてしまうと命にも関わります。。。
確かに1、2本歯が無くなっても慣れてしまえば不便はしないのかもしれません。
しかし、この歯を失った状態を放置しておく事により後々の口腔機能に影響を及ぼすリスクは高くなってきます。
歯を失った所の負担を他の歯が代わりに負担することにより他の歯に対するトラブルのリスクが上がり更に歯を失う可能性が高くなります。
周囲の歯の位置が変化する事により、噛み合わせが狂ってきます。
結果的に物がうまく噛めない、飲み込めない、喋りづらい、顎が痛くなるなど様々な障害が出てきます。
そして、状況が悪くなってから治療するとなればその分治療の難易度は上がります。
治療に掛かる期間も、費用も多く掛かってきます。
ですので、歯を失った場合は出来る限り早い段階で対処されることをオススメします。
一刻も早く負のスパイラルを止めておかなければならないのです。
もちろん、歯を失わないように日頃からケアをしていく事が大切なのは言うまでもありません。
たった1本の歯を失っただけでも、お口の中の健康を失う可能性があるのですから、たった1本の歯も失わないよう予防をしていきましょう!
大変な事になってから手をつけるよりも、ずっと簡単で効果の高い治療になるのです。
とはいえ、歯を失ってしまった場合にも打つ手ははあります。
治療方法についてはまたこのブログに掲載させていただきたいと思います。
歯を失って悩まれている方はどうぞご相談下さい。