こどもの虫歯予防

 

みなさん、こんにちは。勝沼歯科医院の堂前です。
今月は小児の虫歯予防についてお話をさせていただきます!
まず大切になってくるのは食習慣です。歯を強くするためには、カルシウムの摂取も大切です。大人になってからではカルシウムを摂取しても歯に対して効果は期待できませんが、成長期である15歳くらいまでのお子様の歯を丈夫にそだてるためには、欠かせない栄養素です。
なので永久歯が生え揃うまでの時期には、特に意識をしてカルシウムを含む食事をするようにしましょう。
カルシウムが豊富に含まれてる食品は、皆様のよくご存知の牛乳や、ヨーグルト、チーズ、乳製品の他にも、ひじき、煮干し、わかめや昆布など海藻類にも多く含まれています。
カルシウムが不足すると、骨や歯の中からカルシウムがとけだして、歯の質が低下することにもつながります。
しかしカルシウムだけしっかりととっていれば丈夫な歯がつくられるわけではありません。健康的な歯を育てるためには、歯の基礎となるタンパク質を多く含む卵、豆腐、牛乳や、青魚や、歯の表面の1番硬い構造エナメル質をつくるビタミンAを多く含むレバーや、豚肉、緑黄色野菜や、歯の内部構造象牙質を作るのに必要なビタミンCを多く含むレモンや、みかん、パセリ、ピーマンをバランスよく食べることも大切です。
また歯を強化するリンはお米や、牛肉、豚肉、卵にも含まれています。
さらにビタミンDはカルシウムの代謝を促すのに必要ですが、これは紫外線を皮膚に浴びることで作られます。ですから太陽の下で元気に遊ぶことも歯を丈夫にすることにつながります
あとは歯の土台となる顎の成長も考えなくてはいけません。現代の食事は口当たりの良いやわらかいメニューが多いです。しかし柔らかいものばかりを口にしていると顎が十分に発達しません。歯の生えるスペースが足りなくなり、歯並びに影響することもあります。根菜や干物、魚介類といったよく噛んで食べる食材も献立にうまくとりいれるとよいです。
あと小児で大切なポイントとなるのがおやつのとりかたです。おやつは時間を決めて与えて、おやつのあとも歯磨き、もしくはお水でゆすぐだけでも虫歯予防には効果的です。ただ次のようなおやつは虫歯になりやすいものですので注意が必要です。
砂糖が多く含まれているチョコレート、グミ、クッキーや、食べるのに時間がかかりお口の中に残りやすいものであるケーキ、ドーナツ、キャンディーや、歯にくっつきやすいキャラメルやガムなど
反対にオススメなのが、砂糖をあまり使っていないおせんべいや、クラッカー、ウエハースや、すぐに食べることができる果物やナッツ、チーズや、歯にくっつきにくいプリン、ゼリー、ヨーグルトなどがよいです。
しかしもちろんこれらのおやつも虫歯にならないわけではなく、なりにくいものですので、あくまで歯磨きは重要です。
また砂糖の代わりとなるキシリトールキシリトールですが、これは食べても歯を溶かすさんが作られないだけでなく、虫歯菌が増えるのを抑える働きがあるといわれています。しかしキシリトールは食べすぎると、下痢になる可能性もあります。さらに味覚が発達途中の子供に過剰に与えると感覚が狂ってしまうこともあります。
あとおすすめなのは食後にいっぱいのお茶をのませてあげることです。お茶には虫歯予防に有効とされるフッ化物や抗菌作用のあるカテキンが含まれているので、食後にお茶をのませると良いでしょう。ただし緑茶にはカフェインも含まれているので飲ませすぎには注意してください。単純に水分補給をするのには水が適しています。
飲み物で他に注意が必要なものは、野菜ジュースは栄養価も摂取できますが、糖質が多く含まれているタイプがほとんどですので、飲み過ぎやダラダラのみは気を付けましょう。
あと食習慣とは別になりますが、日常生活で大人の使った箸やコップなどを共有するのも注意が必要です。うまれたばかりの赤ちゃんのお方には虫歯菌はいませんので、それをうつしているのは大人なのです。唾液を介して虫歯菌が感染しますので、口移しするのも控えた方がよいです。
歯磨きはもちろんのこと、このような生活習慣も大きく影響してきますので虫歯予防のためにも今一度振り返っていただけるといいと思います!