世界一罹患率の高い病気 歯周病☆ ~メインテナンス編~

みなさん、こんにちは。

勝沼歯科医院の勝沼隆之です。

 

6月に入りましたね!これから梅雨に入り、梅雨が明ければ暑い夏が来ます。

 

さて、早速本題に入っていきます。

 

ここまで長い時間をかけて歯周病の治療についてお話をさせていただきました。

そして、晴れて歯周病が治癒し、口腔の機能が満足に回復したならば、

おめでとうございます! これですべての診療は終了です!

・・・とはなりません。

 

歯科医院を、医科の病院と同じように“病気を治療する場所”と捉えるならば、確かにこれで終了でしょう。

実際、治療が済めばそこで終了というのがこれまでの歯科医院では当たり前でしたし、それが故に患者さんにとっては“歯科医院 = 治療をする場所”というイメージが強いかもしれません。

 

でも、むし歯や歯周病という口腔内の病気と他の多くの病気と決定的に違うところがあります。

それは、むし歯や歯周病で失われた組織は二度と元には戻らないということです。

 

インフルエンザに罹っても、その時はだるくてつらいですが、一週間もすればそれが嘘だったかのようにほぼ健康な状態まで回復します。

胃腸炎で下痢や嘔吐が数日続いても、そのあとにはまたおいしい食事を食べられるようになります。

風邪で気管支炎になり、それをこじらせ肺炎になってしまったとしても、治ってしまえば、それまで通りの生活がおくれます。

 

ですが、歯や歯周組織は病気が治っても失われた組織は失われたままです。

 

他の病気と同じ感覚で、“病気になった時だけ歯科医院へ行く”を繰り返していれば、その度に歯質や歯周組織は失われていきます。

そしていずれ限界が来れば抜歯もしくは自然に抜けてしまうでしょう。

 

ここまでせっかく長い時間をかけて治療をして、機能も回復したのに。

治ったと思ったのに、また同じ治療を繰り返さなきゃならないの?

じゃあ今まで努力して時間もお金も使って受けていた治療はなんだったの?

 

こんなことの繰り返しなら、うんざりしてしまいますよね。

 

私も同じ気持ちです。

せっかく時間をかけて治療に通ってくれて一度しっかり治したはずの患者さんが、数年後にまた同じように口の中に新たな問題を抱えて戻ってこられたら。

毎日毎日そんな繰り返しで、終いには「もうこれ以上は歯が持たないので抜歯しましょう」そんなことばかりなのであれば。

「自分は何のために治療をしているんだろう?」と思わずにはいられません。

 

一度病気を治したら、むし歯をとって詰め物をしたり、歯周病の治療をしたら、その歯はもう2度と病気にならない無敵状態になる なんてことはありません。

その瞬間は病気が無くなった というだけです。

おたふく風邪や水疱瘡のように、一度罹ったら抗体が出来るわけでもありません。

治った瞬間から、また新たに病気は忍び寄ろうとしてきます。

 

そして、歯周病やむし歯は、宝くじに当選するようなまぐれでなる病気ではありません。その人のその部位がむし歯や歯周病になったということは、そこにその病気になるだけの条件が揃ってしまったからです。

ということは一度病気になったところは再び、いえ三度、四度、五度目も繰り返し病気になるリスクが高いということです。

 

病気になる前と同じ習慣を続けていれば。。。

 

ということで、これ以上は長くなってしまいますので、また次回続きを書かせていただこうと思います。

次回は、じゃあ同じことを繰り返さないためにはどうすれば良いのか?

そのあたりのお話をさせていただきたいと思います☆

 

それでは、今月も元気に行きましょう!!