みなさんこんにちは。
勝沼歯科医院の勝沼智彰です。
さて今回は前回に引き続き、虫歯の治療について書かせていただこうと思います。
前回は、虫歯の範囲が比較的小さく、力の負担が掛かりにくい部位に対する治療法として「ダイレクトボンディング」について書きましたが、今回はもう少し虫歯の範囲が広く、力の負担が強く掛かる部位などに適応される「インレー」という治療法についてお話させていただこうと思います。
虫歯が象牙質まで達してしまい、尚且つ広範囲に及んでしまっている場合は、歯の型取りをして詰め物を作製してからその詰め物をセットする治療が必要になる事があります。
この治療法をインレーといいます。
治療法の特徴としては
1.型取りを行なって模型上で詰め物を作製するため、口の中で直接詰めることが難しい部位(歯と歯の間や奥の歯)にもぴったりした詰め物をいれることが出来る。
2.口の外で作る為、一度の治療に掛かる時間は短くする
ことが出来る。(ただし、来院回数は増えます)
3.詰め物に使用する材料の種類が選べる。ダイレクトボンディングの材料より強度の高いものを使用できる。セラミックの材料であれば、劣化も起こりにくくなります。そのため、奥歯の噛み合わせの力が強く掛かる部位などにも適応出来ます。
このような特徴から、一度の治療時間を短くして、歯にぴったりして強度の高い詰め物を入れる事が出来る治療法と言えます。
当院で治療に用いているインレーの材料には
1.金銀パラジウム合金
保険適応の銀歯、硬さはあるが伸びが悪く、削った所の境目に負担が掛かりやすい。金属アレルギーのリスクが高い。
2.ゴールド
保険適応外の金歯、強度が高くかつ伸びの良い金属のため削った所の境目に負担が掛かりにくい。噛み合わせの負担に対しても少しずつ形が変化する材質のため噛み心地がとても良い。歯に負担が掛かりにくい。物性が安定している金属のためアレルギーのリスクも少ない。
セラミックの治療と比べて歯を削る量も少なく出来る。
3.プラスセラミックス(e.max)
保険適応外のセラミックの歯、強度が高く従来のセラミックの硬いけど脆いという欠点を補うために作られたセラミック、作製方法も従来のセラミックより精度が高くなっているため適合も良い。透明感のある白さが長持ちする。
この3つがあります。
それぞれの特徴をお伝えした上で
虫歯の深さ、範囲、噛み合わせの状態、治療する部位などを考慮し、健康な歯を可能な限り削らずに一度の来院で治療を終える事が出来るダイレクトボンディングが適しているのか、型取りは必要になるけれど、確実な適合と強度に優れるインレーが適しているのか。
お口の中の状態を確認しながら、最適な方法を提案させていただきます。
今回は虫歯の治療法、インレーについて書かせていただきました!
次回は、虫歯について(C3カリエス編)を書かせていただこうと思います。
しかし、いつもの事ながら虫歯にはならないようにする予防が一番です!
歯磨きと定期検診、そして健康な食生活と睡眠で虫歯ゼロを目指して行きましょう!