みなさんこんにちは
勝沼歯科医院の勝沼智彰です。
さて今回は前回に引き続き虫歯について書かせていただきます。
前回は虫歯のメカニズムについて書きましたが今回は初期の虫歯についてです!
まず虫歯の前段階として脱灰と呼ばれる状態があります
これは歯の表面のエナメル質が虫歯菌の産生した酸によって脆くなった状態を言います。
この脱灰の状態ではまだ歯に穴が空いたりはしていない状態です
この状態であれば治療はまだ必要ありません
しかし!これは体からの警鐘の一つでもあります!
エナメル質は虫歯に対する抵抗性が高く、虫歯になったとしても進行は遅いです
しかしこのエナメル質が破壊されて象牙質まで達してしまうと、虫歯の進行は急激に早くなります。
つまり脱灰の状態であったとしても、このまま放っておくと虫歯になってしまう可能性が高くなりますので正しいケアを行い虫歯にならないように注意をしなければなりません。
歯の表面が白っぽく濁っているところがあったらこれは歯の脱灰が起こっている可能性があります
まず、一番の原因であるプラークをブラッシングによりしっかりと落とすように意識してみましょう。
正しいブラッシングについてはまたここのブログで紹介させていただきます。
ブラッシングだけではなく日頃の食生活も影響する事があります。
間食が多い方は注意が必要です。
間食が多いほどお口の中は常に酸性に傾いており、脱灰が進みやすくなっています。
ですので間食はできるだけ控えて、食後のデザート位にしておくのがいいでしょう!
また、食事中はお口の中が酸性になっていくので
水分をこまめに摂って薄めていただく事も効果があります。
一度弱ってしまった歯を強くする方法としてはフッ化物の塗布がおすすめです
フッ化物を歯に塗布することにより歯の表面がコートされ酸から守ってくれる働きがあります。
フッ化物には歯科医院で塗布する高濃度のタイプと、ご家庭で使用できる低濃度のタイプのものがありますがどちらのものも効果的です!
小さなお子様などはホームタイプのものがおすすめです。
さらには脱灰を起こしている部分の再石灰化を促す方法として
CPP-ACPという成分を配合したガム(リカルデントガム)や歯磨き粉(MI ペースト)があります。
このCPP-ACPとは分かりやすくいうと歯に取り込まれやすいミネラル(カルシウムやリン)です。
脆くなった歯の再石灰化を促し、白く濁った色も改善させる働きもあります。
話をまとめますと
虫歯を予防するにあたって初期段階の脱灰の時点で見つけられた場合は
できる限り早めの対処をすることにより進行を止める事ができるため
1定期検診を受けていただく事
2正しいブラッシングの実践
3規則正しい食生活
4フッ化物やCPP-ACPの応用
これをぜひ意識してみてください!