みなさん、こんにちは。勝沼歯科医院の勝沼隆之です。
暑い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。
体調を崩しやすい時期でもあります。暑さに負けず今夏も楽しみましょう!
さて、本日は“歯磨き”についてお話させていただきます。
みなさんは歯磨きをされていますか?
って日本人であれば、大体の方がされていると思います。
私自身も歯磨きをします。
でも、なぜ歯磨きをするのでしょうか?
何を目的に歯磨きをするのでしょう。
それは、むし歯や歯周病という病気から歯や歯の周りの組織を守るためです。
言い方を変えると、病気の原因となる細菌性プラーク(細菌の集合体=バイオフィルムとも言います)の除去を目的に歯を磨きます。
この目的を達成することが出来なければ、いくら歯磨きをしても、たとえ一日3回歯を磨いても、むし歯や歯周病は進行するでしょう。
今回はそれらの内容についてもう少し掘り下げて、お話していきます。
私たち、人間の口腔内に常在する細菌の種類は現在発見されているだけでも約900種いるといわれており、その数は年々増えております。
そして一人の人間の口腔内にはその中から200~300種がいるといわれており、それは人種や地域、遺伝や環境などによって口腔内にすみつく菌の種類に違いがあります。
これらの細菌たちは常在菌と呼ばれている菌たちで、いわば腸内にすみついている細菌と同じで人間が生きている限りこの細菌たちがいなくなることもありません。
むし歯の原因菌も歯周病の原因菌も然りです。
歯磨きの目的は、これらの菌をゼロにすることではなく
ズバリ、これらの菌が病気を起こすような状態にまでならぬよう、
うまく共生していけるような環境にコントロールしていくことです。
このことをプラークコントロールや、インフェクションコントロールといいます。
では、これらの細菌はどれくらいの時間放っておくと増殖し病気を引き起こす状態になるのでしょう?
答えは12時間から48時間です。
具体的にはむし歯原因菌は12時間で、歯周病原因菌は48時間で病気を起こすレベル
までプラークが成熟します。
こうなる前に歯磨きをしてリセットしましょう。
ということは、
むし歯菌に対しては1日2回
歯周病菌に対しては2日に1回
しっかり歯磨きをすることが大切です。
「むし歯にはいくらなってもよいから、歯周病からだけは歯を守りたい」
なんていう方は中々いないでしょうから、そうすると1日2回というのがやるべき目安になるのではないでしょうか。
その2回の歯磨きをいつやるか。これも気になるところですよね。
基本的に就寝時は唾液の分泌量が低下し、細菌の活動性が上昇するといわれています。
ですから就寝前にしっかり歯磨きをして細菌自体を減らしておくことが第一に大切です。
もう一回は朝でも昼でもみなさんの生活習慣に合わせて行っていただければよいかと思いますが、一日の始まりを気持ちよくするために、また昼は急な仕事等で歯磨きをする時間がなくなってしまったりすることを考えると、私は朝に歯磨きをすることをお勧めしています。
もちろん昼もやって3回となれば、それに越したことはありません。
磨く回数について、理解していただけましたでしょうか?
そうしたら、次は磨き方ですよね。
みなさんも経験があるかもしれませんが、スーパーやドラッグストアにいくと様々な種類の歯ブラシがあり、どれが自分に合っているのか悩んだことはありませんか?
毛がかたい、ふつう、やわらかい
山切りカットや、平らな形
ヘッドが大きかったり、小さかったり、先細りだったり・・・
これらの形や質がちがうのには理由があります。
それぞれ、メリットとデメリットを持っているのです。
口の中の状況やブラッシングのレベルは、みなさん一人ひとり違います。
それらの個人個人の状況に合わせて、よりメリットが活きる歯ブラシを選択するのが良いと私は考えています。
でも・・・
「自分の歯ブラシのレベルなんて分からない!」
って思われますよね。汗
そうなんです。自分の歯ブラシのレベルや磨き方の癖なんて自分自身じゃ分からないんです。
そんな時は!歯医者に行きましょう! 笑
あなたの口の中のどの場所に、プラークが残りやすいのか?
一緒に確かめましょう!
みなさんそれぞれの生活があります。
夜遅くまでの仕事
初めての子育て
新しい職場
思い通りにいかない時期もありますよね。
歯磨きに気を遣っていられない状況は、どんな方にもあるでしょう。
そんな生活背景も踏まえたうえで、口の中の健康を守るためのアドバイスをさせていただけたらと考えております。
当院の歯科衛生士たちは、すべからく全員がそれらを考慮した診療を行っています。
あなたの状況に合わせたケアの方法、歯ブラシの選択についてアドバイスさせてください!
歯の健康・歯ぐきの健康の維持に定期検診の受診は大切です。
しかしそれ以上に、日々の生活の中でいかに良好な口腔内の環境を維持するかということが大切です。
そのためのお手伝いをすることが、私たち歯科医療従事者の役目です。
どうぞお気軽にご相談くださいね!